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保険の入れ歯と自費との違い

よく聞かれることの1つとして、保険の入れ歯と自費の入れ歯(金属床)がどう違うのですかという質問があります。

私自身、大学医局員時代に数多くの入れ歯に携わってきましたが、自費の入れ歯(金属床)の1番のメリットは「さらに抜歯になる事態を回避できる」ということです。

どういうことかといいますと、本来入れ歯が外れないように3,4か所バネを歯にかけて成り立っています。つまり抜け落ちた歯の本数分が、バネをかけた1本の歯に覆いかぶさる事になり、過重な負担になります。ですからぬけ落ちた歯の本数が多ければ多いほどバネをかけた歯に負担がかかります。

その結果、数年後バネをかけた歯がだめになり抜歯になってしまうことがでてきます。ですからバネをかけた歯をいかに長持ちをさせるかというのがポイントになります。患者様は入れ歯装着によって外れにくい、痛くないということに主眼をおきますが、実はよく咬めて、バネをかけた歯が長く機能する(抜歯にならない)ことも大事になります。

保険の入れ歯はバネがばらばらに製作されており、咬む力を入れ歯全体で受け止められず、個々のバネをかけた歯が受け止めてしまい、数年で抜歯につながることが多くあります。

数年ごとに歯を失ってしまい、入れ歯を作り替えることを経験されている方が多いと思います。利点として1番は3割負担で済みますので費用負担が少なく済みます。2番目は入れ歯は必ず壊れますので修理が容易です。( バネがばらばらに製作されているからです)

自費の入れ歯(金属床)の最大の利点は、バネとバネがすべて連結していますので、咬む力を一体として受け止めて、バネをかけた歯に負担を少なくすることが可能になり、バネをかけた歯を守ることが可能になってきます。またバネの力を計算して個々のバネの力をコントロールして、気持のよい入れ歯の出し入れができます。

でもこれらは必ず抜歯につながらないということではありません。また自費の入れ歯(金属床)は金属で一体として製作されているので厚みを薄くできます。その結果、上アゴに密着するので違和感が少なく、嘔吐反射の強い方は楽かもしれません。欠点は自費診療ですので高額になります。また一体で製作されているがゆえに修理が難しいことがあります。(壊れることを想定して、多めにバネをかけたりして不測に備えます)

他の自費の入れ歯としては、歯の本数が少なくなってきた時に威力を発揮する磁石を利用したマグネット義歯があり、どうしても痛みが出やすい方や入れ歯が外れやすい方にはシリコンでできたソフトな義歯があります。また最近ではバネのみえない義歯なども取り扱っています。

部分入れ歯において、残った歯にバネをかけるということは、入れ歯を安定させるには必要不可欠な事ですが、食べることを補助するために入れ歯を製作したのに、バネをかけた歯がだめになって抜歯につながり、さらに咬みにくくなるという皮肉な結果になります。

究極の話をすると1度入れ歯になると総入れ歯へのカウントダウンが始まってしまうのです。ですから入れ歯にならないようにPMTCなどメンテナンスと定期的に咬合のバランスをチェックすることは重要になってきます。

歯科・山形県山形市南栄町の鈴木歯科クリニック