根管治療の再治療はなぜ必要になる?原因と受ける前に知っておくこと

根管治療の再治療はなぜ必要になる?原因と受ける前に知っておくこと

昔に神経を取った歯がまた痛みだした、腫れて膿が出てきたというご相談は少なくありません。一度治療した歯をもう一度開けて治す処置を、再治療と呼びます。なぜやり直しが必要になるのか、原因から整理していきます。

この記事の監修者

鈴木 喜之

鈴木 喜之(すずき よしゆき)

医療法人社団 鈴木歯科クリニック 理事長・院長

昭和大学歯学部を卒業後、同大学第2歯科補綴学教室(全部床義歯学)に入局。その後、平成8年に山形市にて鈴木歯科クリニックを開院。

「山形という地方でも良質な歯科医療を提供したい」という想いのもと、その場しのぎの治療ではなく「長く健康でいられるための治療」を理念として診療を行う。予防管理をはじめ、マイクロスコープを用いた精密治療やインプラントなど、口腔内全体の健康を長期的にサポートする包括的な歯科診療を提供している。

再治療の引き金として多いのは、途中でやめてしまうこと

 

根管治療は数回に分けて進めます。痛みが取れた時点で通院をやめてしまうと、根の中に細菌が残ったまま仮の状態で放置されてしまいます。

痛みが消えた時点でやめてしまう方は少なくない

日本歯内療法学会が2025年12月に行った調査があります。歯の神経を取る治療を受けたことのある30代から60代の1020人に尋ねたもので、痛みがなくなったタイミングで通院を中断した経験があると答えた方は、30代で約半数にのぼりました。

出典:根管治療における通院中断・再発リスクと働く世代の意識差に関する調査(日本歯内療法学会)

同じ調査で、中断した理由として30代が最も多く挙げたのは「診療時間に間に合わない」で約6割でした。次いで「仕事が忙しい」が約半数です。治療の必要性を軽く見ているというより、通いたくても通えないという事情が大きいことが分かります。

やめた後に何が起きたか

同じ調査は、中断した後に起きたことも尋ねています。最も多かったのは「再び痛みが出た」でした。「腫れ・膿が出た」も30代の約4割にのぼっています。

仮の蓋は、次の来院までのあいだ細菌の侵入を防ぐための一時的な蓋です。長く放置すれば外れたりすり減ったりしますし、その下で細菌が根の中に入り込みます。痛みが引いたのは治ったからではなく、神経を取ったために痛みを感じられなくなっただけという場合もあります。

しかも、中断してから再び症状が出るまでに時間があくところが厄介です。半年後や数年後に痛みだすことも珍しくありません。そのころには前の治療との関係が本人の記憶から抜けていて、まったく別の問題が起きたように感じられます。

そもそも再治療とは何をするのか

 

初回の治療をもう一度なぞるわけではありません。前の治療で入れたものを外すところから始まります。

外す工程が先に加わる

被せ物が入っていれば外し、その下の土台も外します。根の中に詰めてある薬も取り除かなければ、その奥を清掃できません。ここまでが済んで、ようやく初回と同じ位置に立てるという順序です。

被せ物を外すときに壊してしまう場合もあります。作り直しが必要になれば、そのぶん費用も期間も加わります。再治療を勧められたときに費用の話が出てくるのは、こうした工程が前後に付くからです。

外す工程では、歯を削らなければなりません。もともと神経を取ってもろくなっている歯から、さらに材料を取り除いていくわけですから、残る歯の量は減ります。再治療を重ねるほど歯が弱くなるのは、この積み重ねが理由です。

初回より条件が悪くなっている

前回の治療から時間がたっていれば、根の先に炎症が広がっていることもあります。根の中は細くて曲がっており、詰めてある材料が硬く残って取りきれないこともあるのが実際です。

当院は、根の治療はいかに根の中をキレイにできるかが勝負だとお伝えしています。再治療では、その前提となる「中を見て触れる状態にする」ところに手間がかかります。マイクロスコープや拡大鏡で確かめながら進めるのは、そのためです。

再治療をしても治らないことはあるのか

 

あります。再治療は万能ではありません。そこも含めてご説明したうえで進めます。

根が割れている場合

歯の根に縦のひびが入っていると、そこから細菌が入り続けます。根の中をどれだけきれいにしても、割れ目そのものは治せません。この場合は抜歯を含めてご相談します。

器具が届かない場所に感染が残っている場合

根の枝分かれした細い部分や、極端に曲がった根の先は、器具が入りません。見えていても触れられない場所があるという点は、あらかじめ知っておいてください。

前回の治療で器具が折れて根の中に残っている場合もあります。取り除けるかどうかは、残っている位置と深さしだいです。始める前にレントゲンや歯科用CTで確かめておけば、どこまで対応できそうかの見当がつきます。

再治療で治らない場合の選択肢としては、根の先を外科的に処置する方法もあるのです。ただしどの医院でも行っているわけではありませんので、必要と判断された場合は対応できる医療機関をご案内します。

再治療にならないためにできること

 

一度神経を取った歯は、再治療のリスクを抱えたまま使い続けていきます。それでも、できることはあります。

最後まで通いきる

いちばん大きいのはこれです。痛みが取れても、根の中の清掃と薬を詰める工程が終わるまでは途中です。仮の蓋のまま数か月空いてしまうと、それだけでやり直しの理由が生まれます。

途中で通えなくなりそうだと分かった時点で、遠慮なくお伝えください。黙って間隔が空いてしまうより、通える頻度に合わせて進め方を組み直すほうが、結果としてかかる回数は少なく済みます。

通える時間帯を先に伝える

調査で最も多かった中断理由は、診療時間に間に合わないというものでした。裏を返せば、通える時間帯に予約を組めれば防げる中断が多いということです。当院は土曜日も診療しており、休診日は日曜と祝日です。平日に来院しにくい方は、予約のときにその旨をお伝えください。

治療の途中で仕事の状況が変わることもあります。最初に組んだ予定にこだわらず、通える時間帯が変わった時点でご相談いただければ、そこから組み直せます。中断してしまう前にひと声かけていただくことが、いちばんの予防です。

被せ物で確実に覆う

根の治療が終わったあと、仮の蓋のまま長く過ごすと、そこから細菌が入ります。最終的な被せ物まで入れて初めて治療が完了します。

根の治療が終わった時点で痛みも違和感もなくなるため、ここで足が遠のく方が多いところです。被せ物の型を取る予約まで済ませてから帰っていただくのは、その間隔を空けないためです。

定期的に確認する

神経のない歯は痛みで教えてくれません。レントゲンで根の先を定期的に確かめておけば、再発の兆しを早い段階で見つけられます。

早く見つかるほど、対応も小さくて済むはずです。腫れて膿が出てから来院された場合と、影が出はじめた段階で見つかった場合とでは、選べる手立ての数が違ってきます。

よくある質問

再治療は何回くらいかかるのか

初回より回数が増えることが多くなります。外す工程が加わりますし、感染の広がり方によっても変わります。検査をしたうえで見通しをお伝えしますので、初回の説明のときにお尋ねください。

再治療の成功率はどのくらいなのか

数値でお答えできる性質のものではありません。前回どこまで治療されていたか、根が割れていないか、骨がどれだけ残っているかで大きく変わるためです。インターネット上には成功率の数字も出ていますが、根拠を確かめられないものが多く、当院ではお伝えしていません。

痛くないのに再治療が必要と言われたのですが

レントゲンで根の先に影が見つかった場合です。神経を取った歯は痛みを出せませんので、症状がないまま炎症が進むことがあります。放置すると腫れや膿につながります。

前の歯科医院に戻ったほうがよいのか

どちらでも構いません。ただし、前回の治療内容が分かる資料があると進めやすくなります。お手元にレントゲンや説明の紙が残っていれば、初診のときにお持ちください。

再治療の途中で仮の蓋が取れたらどうすればよいのか

早めにご連絡ください。仮の蓋は細菌の侵入を防ぐために置いていますので、外れたまま放置すると再治療の意味が薄れます。次回の予約まで待たずにお知らせいただいて構いません。

再治療の途中で痛みが強くなることはあるのか

一時的に出ることがあります。長く閉じ込められていた細菌や膿に触れるため、処置の後で反応が出る場合です。多くは数日で落ち着きますが、強くなっていくときは連絡してください。

何度も再治療をした歯はどうなるのか

そのたびに歯は削られ、残る量が減っていきます。支える土台が足りなくなれば、被せ物を固定できなくなります。その段階で抜歯を含めた相談になることもありますので、回数を重ねる前の判断が大切です。

根管治療の再治療を相談するなら鈴木歯科クリニックへ

鈴木歯科クリニックは、山形市南栄町にある歯科医院です。根管治療においては精密治療に重きを置き、マイクロスコープと拡大鏡、NiTiファイルを使って進めています。

歯科用CTもありますので、根の先に炎症が広がっていないかを確かめたうえで、再治療で対応できる状態かどうかをご説明します。神経を極力残すことを目指しており、簡単に諦めて神経を抜く治療には移行しません。

診療時間は9時から18時までで、受付は17時まで、初めて受診される方の受付は16時までです。休診日は日曜と祝日ですので、平日の来院が難しい方も土曜日にお越しいただけます。医院専用の駐車場を20台分ご用意していますから、お車でも安心してご来院ください。

昔に治療した歯が痛む、噛むと響くという方は、まずは検査からご相談ください。

▶Web予約はこちら

山形で歯医者・歯科医院をお探しの方は鈴木歯科クリニックにご相談ください。

虫歯治療・歯周病治療・矯正歯科・小児矯正歯科・審美歯科・予防歯科・インプラント・入れ歯などの治療に対応しております。 マイクロスコープ、歯科用CTレントゲンを完備しておりますので、より精密な治療が可能です。

〒990-2445 山形県山形市南栄町1-3-33
TEL:0120-68-1855
診療時間:9:00~18:00
休診日:日・祝日
駐車場有

電話をかける WEB予約 メール相談

初めての方へ

当院では歯の健康を守っていくため、検査と歯茎の治療から進めています。
そのため治療までは2か月ほどお待ちいただく場合がございます。ご了承ください。

再診の方へ

衛生士枠でのメンテナンスのみ予約が可能です。
初期設定によりご予約ができない場合がございます。ご了承ください。

ネット予約はこちら
ページトップへ